科目名 | 更生保護制度 |
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単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
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1 | 4 | 前期開講 | 鈴木 洋 |
テーマ |
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刑事司法における福祉の役割についての理解。罪を犯した人が社会の中で立ち直る仕組みとしての「更生保護制度」の現状と課題を中心として「刑事司法」、「少年司法」についても学習することにより、その理解を深める。 |
科目のねらい |
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<キーワード> 罪を犯したが立ち直ろうとする人に対する社会復帰支援の制度 更生保護と社会福祉の関連性 特に、高齢・障害犯罪者の社会復帰支援 更生保護と精神保健福祉の関連性 特に、心神喪失者等の医療観察制度 再犯防止対策 刑法概要 刑法の基本原理 犯罪の成立要件 刑罰 刑事手続 <内容の要約> 刑事司法における社会福祉の役割について理解することを目的に刑事司法の近年の動向と制度の仕組みを分かり易く説明します。特に、犯罪・非行をした者の社会復帰及び再犯防止についての仕組みと流れについて、更生保護制度を中心に学習します。 更生保護制度は、大別すると「仮釈放制度」「生活環境調整」「保護観察」「更生緊急保護」「恩赦」「医療観察」の、犯罪者、非行少年、触法精神障害者の問題克服のための指導・支援のための制度と、「犯罪予防活動」及び、「犯罪被害者等の支援制度」などを基軸に展開しています。本授業では、犯罪者、非行少年、触法精神障害に対する指導と支援について重点を置いて学び、ソーシャル・ワーカーとして、どう更生保護制度を視野に入れて活動をするのかを考えています。 <学習目標> 刑事司法における福祉の役割を学ぶ。更生保護制度の概要と社会福祉をはじめとする、関係分野との連携・協働のあり方について理解できる。 更生保護制度は、刑事司法や少年司法の一翼を担っている。犯罪者や非行少年の立ち直り支援のあり方と、社会的役割について理解できる。 近年、何回も犯罪を繰り返す累犯者の割合が上昇して社会問題となっている。政府において、再犯防止対策の充実・強化が打ち出されており、刑務所出所者等の更生支援のあり方を、多角的な立場から考えることができる。 2022年4月から、改正少年法が施行された。非行少年の更生支援のあり方について考える。高齢者等の更生支援のため、刑事施設・保護観察所などに社会福祉士が採用され配属され始めている。この分野に配属された、ソーシャルワーカーの活動のあり方について理解できる。 医療観察制度も施行後15年以上を経過した。触法精神障害者の治療と社会復帰に向けた、更生保護と精神保健福祉が連携した取り組みについて理解できる。 |
授業のながれ |
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@更生保護制度の概要 A保護観察1(1)(目的、実施機関、対象者等) B保護観察1(2)(実施方法等) C保護観察2(1)(保護観察の種類と保護観察期間等) D保護観察2(2)(良好措置、不良措置等) E更生保護の担い手1(保護観察官、保護司等) F更生保護の担い手2(更生保護施設等) G生活環境の調整、仮釈放等 H「更生緊急保護」等 I少年司法1(司法手続き、保護処分、検察官送致、関係機関・団体との連携等) J少年司法2(改正された少年法を踏まえ) K医療観察制度 L更生保護における近年の課題と動向1(更生保護制度改革等)、犯罪被害者等(遺族を含む)に対する取組み M更生保護における近年の課題と動向2(再犯防止推進施策等、刑事司法における福祉職の役割、司法と福祉の連携・協力の在り方) N刑事司法(刑法の基本原理、犯罪の成立要件、刑罰、刑事手続、刑事施設内での処遇) 授業の中で、社会福祉士国家試験過去問題(更生保護制度)にも取り組み、試験対策及び内容の理解を深める。 |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
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刑事司法と福祉についての理解を目標とする中で、更生保護制度、刑法及び少年法は、福祉と刑罰法令・刑事政策の領域にまたがる制度であり、福祉中心で学習してきた人にとって、余り馴染みのなかった科目です。授業にはレジュメや官庁発行の動画などを用意しますが、できれば、「更生保護制度」についての社会福祉士養成テキストを購入して学習することが望まれます。新・MINERVA社会福祉士養成テキストブック15 刑事司法と福祉(発行:ミネルヴァ書房)を推奨します。分からないことがあれば、授業中又は終了後の感想文記載などで、積極的に質問をしてください。 |
事前事後 | 学習内容 | 時間数 |
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事前 | 社会福祉士養成テキスト等を元に刑事司法、更生保護制度について調べる | 15 |
事後 | 授業内で紹介した関連動画等を閲覧し、具体的に内容を把握し、制度等の理解を深める。 | 15 |
本科目の関連科目 |
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成績評価の方法 |
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テキスト |
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□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
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